目次
評価グリッド法を用いた評価構造図作成を例に
定性データの扱いは慣れないと難しいものです。
本日は、Neo P7で用いる評価構造図を例に、定性データの整理の仕方の一例を解説します。
商品開発の系統的な進め方「Neo P7」の3工程目、インタビュー調査の1手法である、評価グリッド法について、実施後、評価構造図を作成します。
評価構造図を作成する目的は、次工程=4工程目で新商品の仮説案(複数)を同一の評価項目を用いて評価するためです。
評価構造図の最終形の例が下図です。
上位概念ー評価項目(中位概念)ー下位概念と、顧客ニーズである定性データを構造的に整理しています。
評価グリッド法を用いてインタビューをした結果は、定性データなので、まとめ方にコツがあります。
まず、上中下=②①③に、インタビューの回答を振り分けます。
※評価構造図にまとめるための評価グリッド法を用いたインタビューシート(質問票)づくりについては、こちらをご覧ください。
- 評価項目(下図/上図の中央列)
- 上位概念(下図/上図の左端列)
- 下位概念(下図/上図の右端列)
最も重要な下図①<評価項目>から、定性データのとりまとめを行います。
評価項目の整理方法 2ステップ
3列の中央が<評価項目>です。左に上位概念、右に下位概念を結ぶ真ん中です。
<評価項目>が最も大事なので詳しく解説します。
まず、まとめ方のざっくりしたイメージは↓です。
大きく2ステップに分けて、整理します。
- カテゴリーに分類する
- 各カテゴリーごとに集約して項目数を減らす
上位概念のまとめ方 3ポイント
次に、<上位概念>をまとめます。
- 先の<評価項目>と同じやり方で、同様のものをまとめる
- ネガティブな表現をポジティブな表現にする
- 語尾を「~したい」の表現に統一する。そうすると理解しやすくよいです
下位概念のまとめ方の視点
最後に、<下位概念>を整理します。
整理の方法はこれまでとほぼ同じです。
下位概念はあまりまとめなくても、細かい具体的な言葉のままで大丈夫です。
なぜなら、新商品アイデアに追加できる斬新な意見が出ている可能性が多く、発見できたらアイデアに
追加できます。
整理が必要な視点は、<下位概念>と<上位概念>が逆転しているような言葉です。
非常に細かなニーズが<上位概念>に入っている場合は、<下位概念>に入れ替えてOKです。
その逆も入れ替えOKです。
定性データの重要性
このような手順で整理を進めると、すっきりとした評価構造図に仕上がります。
社内で、顧客ニーズについて共有・理解しやすくなります。それだけでは勿体ない、新商品の仮説(アイデア)は複数ある場合がほとんどですから、どの仮説が受容性が高いか検証する必要があります。検証の際、何で(どういう評価項目で、どういう指標で)複数の仮説を評価すればよいか、この評価構造図の中央列<評価項目>を使えばよいのだと誰が見ても理解できるので、社内コンセンサスがとりやすくなります。
定性データは、意味合いを理解しながら言葉を振り分け集約していかなければならないので、扱いに始めは少してこずるかもしれませんが、慣れればいつでもだれでもツールがなくても取り組める有用な情報です。
定性データの扱いに慣れると戦略的に非常に重要な情報を読み取れるようになります。
将来を切り開く宝を発見して有効活用しましょう!!
新しいチャレンジ、新しい人と知り合う、新しい物事を考える、そういう行動が、今、大事ですね。
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堀内香枝
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